
この記事を書いた人:ケンタロウ先生
言葉遊び研究家 / 2児の父
親子向けワークショップや知育メディアでのコラム連載多数。「しりとりは親子の最高の会話」をモットーに、パパママの「困った」を「楽しい」に変える情報を発信中。
「パパ、また『し』だよ!早く言ってよ〜」
週末のドライブ中、後部座席から聞こえる息子のニヤリとした声に、冷や汗をかいた経験はありませんか?
「えーっと、新聞紙……あ、また『し』だ!」
「じゃあ、紳士(しんし)!」
「……あ、また『し』か……」
こんなふうに、子供とのしりとり対決で「し」攻めに遭い、手持ちの語彙が尽きてピンチに陥ったことがあるパパは、あなただけではありません。私もかつてはそうでした。
でも、安心してください。実は、しりとりにおいて「し」は最大のチャンスなのです。なぜなら、日本語には「し」で攻められても「し」で返す、無限ループの言葉が山ほどあるからです。
この記事では、言葉遊び研究家である私が厳選した、しりとりで「勝つ」「盛り上げる」ための最強の単語リストを伝授します。「し」返しカウンターや、魔の「る」攻め対策、そして子供に「パパすごい!」と言わせる必殺技まで。
さあ、このリストをこっそりスマホで見ながら、次は息子さんを驚かせてみませんか?
なぜ「し」ばかり来るのか?しりとりの「し」攻略法
まず、敵を知ることから始めましょう。なぜ、しりとりではこんなにも頻繁に「し」が回ってくるのでしょうか?
それは、日本語の構造に理由があります。日本語には、動詞の連用形(話し、貸し、流し)や、漢語の職業・資格(~師、~士、~史)など、「し」で終わる言葉が圧倒的に多いのです。
子供は無意識に、言いやすい言葉や身近な言葉を選びます。「お菓子」「消しゴム」「拍子(ひょうし)」など、子供の語彙の中にも「し」で終わる言葉は大量に含まれています。つまり、「し」攻めは偶然ではなく、日本語のしりとりにおける必然的な現象なのです。
しかし、これを逆手に取れば勝機が見えてきます。「し」で終わる言葉が多いということは、こちらも「し」で始まる言葉さえ大量にストックしておけば、相手の攻撃をすべて無効化できるということです。ここを制する者が、しりとりを制します。
【反撃】「し」で攻められたら「し」で返す!無限ループ単語

ここからは、あなたが最も求めているであろう「カウンター攻撃」の手段を授けます。
相手が「し」で攻めてきたら、即座に「し」で終わる言葉を返してください。これを「『し』返し」と呼びます。
「し」攻めに対して「し」返しを行うことで、相手に再び「し」から始まる言葉を探させることができます。これを繰り返せば、語彙の少ない子供は先に根を上げることになるでしょう。
🔄 最強戦術!「し」返しループ
子供:「お菓子」
⬇️
パパ:「新聞紙(しんぶんし)」
⬇️
子供:「えっ、また『し』!?」
⬇️
パパ:「消防士(しょうぼうし)」
⬇️
(無限ループ!)
職業・人物系(無限ループの鉄板)
子供にも馴染みがあり、かつ無限に出せるのが「職業」シリーズです。
- 消防士(しょうぼうし)
- 歯科医師(しかいし)
- 手品師(てじなし)
- 調理師(ちょうりし)
- 看護師(かんごし)
- 弁護士(べんごし)
- 力士(りきし)
- 執事(しつじ)
- 紳士(しんし)
日常・モノ系(身近なカウンター)
- 新聞紙(しんぶんし)
- 週刊誌(しゅうかんし)
- 写真集(しゃしんしゅう)※「う」ですが、長音扱いで「し」に繋げるルールなら可
- 印(しるし)
- 白飯(しろめし)
- 獅子(しし)
- 鹿威し(ししおどし)
実際の会話では、こんな風に相手を追い詰めることができます。
パパ:「新聞紙!」
子供:「え〜、また『し』? じゃあ……鹿(しか)!」
パパ:「監視(かんし)!」
子供:「え〜!!」
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 相手が「もう『し』はやめて!」と言うまで、徹底的に「し」で返し続けてください。
なぜなら、この戦術は単に勝つだけでなく、子供に「言葉の面白さ(韻を踏む楽しさ)」を気づかせるきっかけになるからです。「パパ、また『し』で返してきた!」と笑いが起きれば、それはもう親子の楽しいコミュニケーションです。手加減せず、ニヤリと笑って返してあげましょう。
【防御】魔の「る」攻めを封じる!「る」で終わる言葉
しりとり上級者の子供がよく使うのが、言葉の数が少ない「る」で終わる言葉を押し付ける「る」攻めです。「ルール」「ボール」などで攻められ、「し」から始まって「る」で終わる言葉が思いつかずに負けた経験はありませんか?
「る」攻めは強力ですが、対策語彙さえ知っていれば無効化可能です。 ここでは、鉄壁の守りを固めるための「し〜る」単語を紹介します。
カタカナ語(ここが宝庫!)
- シール
- シュール
- シュノーケル
- ショール
- シングル
- シンバル
- シリアル
- シグナル
- シャベル
- シェル(貝)
動詞・その他
- 知る(しる)
- 強いる(しいる)
- 湿る(しめる)
- 閉める(しめる)
- 占める(しめる)
- 汁(しる)
これらを覚えておけば、「ルール」と言われても「ルビー」と返す必要はありません。「シール!」と即答し、涼しい顔で次のターンへ進みましょう。子供が「また『る』だ〜!」と悔しがる顔が見られるかもしれませんよ。
【必殺】子供が尊敬する「かっこいい・長い」言葉
ここまでは「勝つ」ための言葉でしたが、ここからは「魅せる」ための言葉です。
パパの目的は、単に子供を負かすことだけではありませんよね。「パパすごい!」「物知り!」という尊敬を勝ち取り、ヒーローになることが最終ゴールはずです。
子供は、意味が難しくても「響きがかっこいい言葉」や「やたらと長い言葉」が大好きです。ここぞという場面で繰り出してみてください。
響きがかっこいい「中二病」ワード
意味を聞かれたときのために、カッコ内の「パパ用カンニング解説」も活用してください。
- 疾風(しっぷう)
- (解説:風のように素早いこと。「疾風のごとく」とか言うとかっこいいよ)
- 蜃気楼(しんきろう)
- (解説:砂漠や海で、遠くの景色がゆらゆらして見える不思議な現象だよ)
- 神話(しんわ)
- (解説:神様が出てくる昔話のことだよ)
- 真理(しんり)
- (解説:世の中の本当のこと、変わらない正しいことだよ)
- シベリアンハスキー
- (解説:オオカミみたいで超かっこいい犬の種類だよ)
- 新撰組(しんせんぐみ)
- (解説:昔、京都を守っていた最強の剣士たちのグループだよ)
相手を圧倒する「長文・面白い」ワード
- 新春シャンソンショー(しんしゅんしゃんそんしょー)
- 早口言葉の定番。言えるだけで「おお〜!」となります。
- 瞬間接着剤(しゅんかんせっちゃくざい)
- 身近だけど長い言葉。
- 支離滅裂(しりめつれつ)
- 四字熟語。「めちゃくちゃなこと」という意味。
- 知らんぷり(しらんぷり)
- ちょっとおどけて使うと盛り上がります。
【保存版】文字数別・シーン別「し」から始まる言葉リスト
最後に、いざという時にパッと見られるよう、文字数別に整理したリストを置いておきます。スマホの画面をスクロールして、状況に合わせて使ってください。
| 文字数 | 言葉の例 | おすすめシーン |
|---|---|---|
| 2文字 🎲 | 鹿(しか)、塩(しお)、下(した)、島(しま)、舌(した)、城(しろ) | 🟢 テンポよく進めたい序盤 |
| 3文字 🎲 | 雫(しずく)、社会(しゃかい)、視力(しりょく)、自然(しぜん)、白熊(しろくま) | 🟡 少し考えさせたい中盤 |
| 4文字 🎲 | 正直(しょうじき)、将棋(しょうぎ)、食堂(しょくどう)、植物(しょくぶつ)、信号(しんごう) | 🔵 安定して返したいとき |
| 5文字〜 🎲 | 深呼吸(しんこきゅう)、修学旅行(しゅうがくりょこう) | 🔴 相手にプレッシャーを与えたいとき |
| 注意! ⚠️ | 新聞(しんぶん)、写真(しゃしん)、視線(しせん)、新幹線(しんかんせん)、植物園(しょくぶつえん) | ❌ 「ん」攻め回避(うっかり負け防止) |
※表は横にスクロールできます
まとめ:しりとりは親子の最高の会話タイム
「し」から始まる言葉のストックはできましたか?
しりとりは、単なる暇つぶしではありません。言葉を通じて子供の成長を感じ、親子の絆を深める最高のエンターテインメントです。
あなたが「新聞紙!」と返して、子供が「えー!また『し』!?」と悔しがる。
あなたが「蜃気楼」と言って、子供が「なにそれ?」と目を輝かせる。
そんなやり取りの一つ一つが、子供にとっては大切な思い出になり、語彙力という一生の財産になります。
さあ、今すぐこのリストを武器に、お子さんを驚かせてあげてください。
まずは手始めに、次回のしりとりで『新聞紙』を繰り出してみてください。 そして、パパの威厳をたっぷりと見せつけてあげましょう!
参考文献
- 広辞苑 第七版 (岩波書店)
- 「し」から始まる言葉はどれだけある?しりとりで有利な単語も解説! – ヨムーノ
- 「し」から始まる言葉|しりとり・クロスワードで使える言葉集 – マイナビ子育て

